インシュリンの分泌が異常になる原因は、5つ考えられます。

1. すい臓の衰え

インシュリンを作っているすい臓の中にあるランゲルハンス島といわれる組織は、不飽和脂肪酸でできていて活性酸素の影響を受けてしまうため、衰え始めたすい臓は過酸化脂質に変わりいわゆる錆びた(酸化)状態になり、働きが低下していきます。

2. 脳下垂体の衰え

インシュリンを含めて、ホルモンの分泌をコントロールしているのは脳下垂体です。

脳下垂体が衰えてくると、正しいコントロールができなくなり、この指令の乱れによってホルモン分泌のバランスが崩れ、インシュリンの働きも阻害されます。アドレナリン・脳下垂体・成長ホルモン・副腎皮質ホルモン・刺激ホルモン・甲状腺ホルモンなどこれらは、インシュリンに対抗してしまう物質のため、過剰に分泌されてしまうとインシュリンの働きが抑えられてしまいます。

この脳下垂体の衰えは、栄養不足と脂肪の錆び(酸化)によっておこると言われています。

3. タンパク質不足

インシュリンの主成分はタンパク質です。そもそも必須アミノ酸が不足すると、インシュリンが生産できなくなります。必須アミノ酸8種のうち、1つでも欠けると、他のアミノ酸がいくら多くても、それらは全て役に立たないのです。特に日本人はリジンの欠乏が目立ちますので、タンパク質を均等に取る必要があります。

4. 亜鉛不足

インシュリンの主成分はタンパク質ですが、これに決定的な働きを与えるのが、亜鉛です。亜鉛がなければ、タンパク質が豊富でも正常な働きをもったインシュリンは生産されません。

インスリン分泌障害の最大原因が、亜鉛不足でありインスリンの生産不足は、タンパク質不足より、亜鉛不足によるものの方が重大で深刻です。

5. レシチンの欠乏

すい臓がインシュリンを生産する時、働きを助けるのがレシチンです。レシチンは生産を円滑にする潤滑油の役目をはたしているので不足するとインシュリンの生産能力が、極度に低下してしまいます。

『錆びていないすい臓』『正常な脳下垂体』『豊富なタンパク質・亜鉛・レシチン』

これらの条件が満たされていなければ、インシュリンの正常な分泌は困難になります。このようなことは、従来の医学では、全く顧りみられなかったことでしたのでそれだけに、糖尿病の治療の解決を遅らせていたことになります。

糖尿病とはどんなものなのか。何が原因なのか。まず理解するところから始めていき、しっかりと解決していくことが大切です。